toyoshiの日記

株式会社トクイテンを有名にするための日記です

「なぜ僕らは働くのか」を読んだ

「なぜ僕らは働くのか」という書籍を読みました。

この本は、今度中学校でアントレプレナー教育の講師として呼んでいただいので、自分の視野を広げるために選んだものですが、読んでみると、これまでの「働く」という概念に対する私自身の考え方がとても整理されました。

私自身はこれまで「働きたくない」「お金から自由になりたい」といった消極的な動機や、「名古屋のプログラマーの力を証明したい」「農業の課題を解決したい」といった具体的な目標に向かって働くことばかり考えてきましたが、この本はそんな私に新たな視点を提供してくれました。

ストーリーと教訓のバランス

当初、本編に登場する裕福な家族の話に対し、「恵まれすぎているのでは?」と本を閉じようかと思いましたが、読み進めるうちにその不安は杞憂であることがわかりました。

この本はまず最初がいいです。「仕事とは何か」という問いから始まルのですが、仕事をいきなり「するもの」としてではなく、私たちの生活はすでに仕事で支えられているというところから始まります。これは、特に働いたことのない人に向けて、なぜ働くのかという問いへの理解を深める素晴らしい導入だと感じました。

よかったところ

  • ワークライフバランスという考えがあるが、仕事と生活のバランスは個人によって違い、自分でコントロールすることが大事。50%:50%にしたり、プライベートを大事にすることがワークライフバランスではない
  • 酪農や漫画家など仕事とプライベートがごちゃごちゃな仕事もある。大事なのはみんなが同じように働くことではない
  • 安定の保証はないがフリーランスや非正規雇用のような自由な働き方もある
  • 好きなことから仕事が見つかることがある。ただし好きなことを1つに決めなくていいし、好きなことを仕事にしなくてもいい
  • サッカーが好きだからといってサッカー選手を目指す必要はない。関連する仕事は色々ある。トレーナー、用具開発、チームの広報など
  • 得意なことから仕事をみつける方法もある。ただし得意と言ってもずば抜けてなくていい。少し上手ぐらいで考えればいい。
  • 短所が仕事になることもある。神経質ならよく気がつくということだし、わがままさはリーダーシップになることもある。
  • やりたい仕事がなくても焦らなくていい。小中学生から行動範囲が広がったり、自分のできることも増えたりするとまた変わってくる。やりたいことをが見つかっていることがすごい、見つかってないのがダメということではない

このようにバランスをとって話をしてくれたり、不安を取り除くような作りになってます。都度すでに働いている人がなぜその仕事を選んだか、過去にどのように悩んでいたかという事例が出てきて説得力もあります。

進路選択への新たな視点

私が学生の時の就職活動体験は、学校から提示された推薦リストから選んだり、就活のエントリーのサイトから知ってる会社を調べて面談を申し込むという形でした。

これは仕事を自分で決めたとは言えない形だと今は思います。単に与えられた限定された選択肢から選んだだけです。

私はその時に違和感があり、第一希望のところに就職できないならと起業する道を選びましたが、起業もたまたま起業という選択肢が目の前にあったからで、もう少し長い時間軸で考えられていたらもっと別の道もあったかもしれないなと思いました。

まとめ

『なぜ僕らは働くのか』は、学生はもちろんのこと、現在の仕事に悩んでいる若い人や、なんとなく仕事をしている人たちにも、一度読んでみる価値のある書籍です。この本は、仕事に対する前向きなイメージを持つための基盤を提供し、さまざまな事例を通じて、仕事に対する具体的な理解を深める手助けをしてくれるでしょう