冷房をつけて寝ると夜中に寒くて起きてしまうという問題を解決したかったので取り組みました。結果としてはうまくいったのでまとめます。
まず最初に原因として2つの仮説をたてました。
- 冷房が効きすぎて設定温度より部屋が冷えている(冷房機器付近の温度は設定温度かもしれないが人間のいる場所は設定温度から外れている場合を含む)
- 室温は一定に保たれているが、人間の体が徐々に冷えていくので寒く感じるようになる
そこで、まず冷房を26度に設定して計測してみました。
温度計はエアコンの真下の床付近に設置しました。時間の経過と共に温度が下がり、4時ごろになると24度を下回っていることがわかります。体感としてもこの日は体が冷えました。
これにより、冷房が効きすぎて設定温度より部屋が冷えているということで対策をすることにしました。(体温が下がる説の方を否定するわけではありません)
対策としては、温度センサーを使って温度を計測して、冷えすぎたらエアコンを消し、暑くなってきたらエアコンをつけるという一番単純な方法をまず試すことにします。
上の写真のような装置を作りました。材料は下記の通りです。
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BME280温度センサ Aideepen デジタルブレイクアウトIIC I2C搭載 BME280 5V温度センサ 湿度センサ 気圧センサ Arduinoに対応
- IRModule | JS Parts Library | obniz
- 10KΩの抵抗を2個
obnizの擬似コードは下記のような感じです。
if(0時から7時の間だけ実行){
if(26.5℃以上なら){
エアコンをつける
}
if(25.5℃以下なら){
エアコンを消す
}
}
これをobnizのサーバレスイベント機能(cronのようなもの)で10分に1回実行させて、結果をIFTTT経由でGoogle SpreadSheetに書き込みました。
意図通りに室温が25.5℃以下になればエアコンをOFFにして、26.5℃以上になればエアコンをONにしてくれています。この温度変化をグラフにしたものが次の図です。
ギザギザしていますが一定の範囲で室温が収まっていることがわかります。
(途中で夜中に何度もエアコンの「ぴっ」という音がするという家族からの苦情を受けてエアコンの設定で音をOFFにしたり、昼も動作してしまうので自動制御の時間を制限したりという工夫をしました。)
設置して数日運用していますが、私は暑くて起きたり寒くて起きたりということはなくなりましたので試みは成功といえます。
今後さらに発展させるのであれば
- 明け方に向けて体温が下がっていっているはずなので、もう少し明け方の設定温度を上げる。もしくは体温も計測して連動させる
- 部屋の中で温度のムラがあるはずなので複数温度センサーを設置したり、サーキュレーターもコントロールしてさらに精密な温度管理をする
- 単純なON/OFFではなくきちんとした制御をすることでギザギザを滑らかにする
ということがあると思います。
今回は、エアコンが寒すぎて起きてしまうという問題の解決に取り組みました。室温が下がり続けているという原因を見つけ、装置を作って温度センサーなどで室温を一定にするというところまでやりました。長年の「なぜエアコンで室温を設定できるのに冷えすぎるんだ」というイライラが解消できてとてもすっきりしました。