コンピューターに負けるなら将棋はつまらない

のではないだろうかという将棋ファンの不安の話。
昨日までは

「人間が負けたからといって人間同士の戦いがつまらなくなるわけではない。その理屈でいったらバイクや馬より遅い陸上競技だって面白く無いはずだ」

と思っていたが今日2日制の名人戦をみていてなんだか気持ちが変わって不安になってきたので整理する。

前提として僕は将棋を見るのも指すのも好きだし、コンピュータが勝つ日が来るというのは時間の問題であり、不思議でもなんでもないと思っていました。

観戦する楽しみが減る

三浦八段とGPS将棋の戦いでは、GPS将棋の思考がHPでリアルタイムで掲載されており
そのページをみると5手先ぐらいまで、お互いがどう指すとどう形勢が変わるかが表示されていた。
僕がすごく違和感を覚えたのは終盤でGPS将棋が「99と」と差した後である。
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上記がその時のGPS将棋の読みである。-29000という形勢判断はもう詰みが見つかったということで、それ以降は誰がどうさしても負けが確定するということである。
つまり、この状況で三浦八段が負けないためには+0095KY(-4473)という手を選択する以外になかったので見ている側は
「三浦八段、9五香以外さすんじゃねえぞ」
という気持ちで観戦することになる。しかし三浦八段は9五桂と指して負けが決定的になってしまった。

トップのプロ棋士が考えつかない正解をシロウトの僕が知っていて、それを指せないプロ棋士にがっかりするというのはすごく嫌な気持ちだった。

考えるのに時間を使い過ぎではないか

将棋を指す楽しみというのは減らないと思う。だけど今日の名人戦のように1手指すのに1時間とかかけて1日目は駒組みで終わるというのは時間かけすぎだなと思った。
以前は考えれば考えるほど世界の誰もが考えつかなかった1手が生まれるかもという期待があったが、いまとなってはどうせコンピュータで10分で最適解がでるものであり、それ以上の答えが出ないのであれば時間のむだだと思うようになってしまった。
競技ということだけを考えれば持ち時間は1時間とかでいい気がする。

2日制ができなくなる

名人戦竜王戦といったタイトルは1局を2日かけてやっている。
コンピューター=最強となっていない今はいいが、例えば家庭用コンピューターで羽生さんを超えるような性能がでればどうだろうか。帰ってお互いカンニングできるのであれば、それはもう人間同士の戦いではない。

チェスってどうなってるの

ここまで考えて、すでにコンピュータが最強となっているチェスってどうなってるのって思った。
チェスを遊ぶ楽しみというのは変わっていないと思うが、観戦する楽しみやルールに変化はあったのだろうか。