toyoshiの日記

株式会社トクイテンを有名にするための日記です

「メルカリ」を読んだ

 

メルカリ  希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間

メルカリ 希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間

 

 はてなブックーマーク中毒の私にとって、技術ブログといえば山田進太郎さんが代表をしていたウノウのウノウラボ(現在は閉鎖、アーカイブこちらにある)のことです。

2006年ごろ国内ではベンチャーの技術ブログというのはほとんどなくて、そんな中、貴重な社内のノウハウを惜しげも無く公開していくウノウラボは貴重な情報源であるとともに、こんな会社を作りたいという私の会社の理想の一つとなりました。

一度メルカリの立ち上げ後に、ご縁があってお時間があり色々な話を聞く機会があったのですが、その時からまた3年ぐらいたち、私ももうすぐ今の会社を辞め次のチャレンジを考える中で、山田さんがウノウ売却からメルカリへ何を考えどう進んだのか知りたくなりました。

特に、TVCMを始めた頃の資金調達のスピード感、そして日本のベンチャー界のオールスターともいうようなメンバー集めがどうされていったのか知れるといいなと期待して本書を手に取りました。

本書を読んでメルカリの凄さだよなと感じたのは、始めから米国市場を狙いながら創業チームをつくり、国内の状況が楽観できない時から早々にアクションを起こしていることと、山田さんの数年来の知り合いがキーマンとして次々と入社してくるところです。

また山田さんを始め、キーマンがそれぞれのスキルを発揮するのはもちろんのこと、前職でできなかったことや反省といったところをメルカリで実現し、それが強い文化作りなどに繋がっていくところなどは、経験者で作るチームの強さを感じました。そして逆に社外からはスタープレーヤーばかりのように見えても、やはり各人に焦点を当てると、高い能力は持ちつつもチャレンジャーでもあったんだなと気付かされました。

私個人としては山田さんがウノウでは自身がボトルネックになり、スケールしない組織にしてしまったという反省をしており、そこからメルカリでは自分が経営に徹するように強く意識したというのが印象に残っています。

一方で本書に書かれてないことも多く、例えばメルカリが広告を投下すればユーザーを獲得できるという状態になったのはプロダクトの良さだけではなく、スマホの普及の流れのようなものがありそれをうまく捉えた山田さんの能力や運もあるでしょうし、たくさんのスタープレーヤーが仲間になったのも誰でもできることではなく長年の行動の積み重ねによるもののはずで、本書を読んだからといって簡単に真似できることが多い訳ではありません。(そして取材協力しているフリルの元メンバーの度量もすごいな〜と)

とはいっても、自分自身はどうするかというと一つ一つ積み重ねてやってくしかないので、やってくか〜という感想です。次は仲間集めというところに興味が湧いたのでPOWERS OF TWO 二人で一人の天才を読んでいます。

メルカリ  希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間

メルカリ 希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間